立浪和義監督を迎えて3年目、勝負をかけたシーズンでしたが屈辱の3年連続最下位という結果に終わりました。
オフシーズンには中田翔選手を始めとする大型補強実施。しかし期待していた働きをすることはできませんでした。
新監督に2軍監督の井上一樹氏を昇格させて挑む2025シーズン。中日ドラゴンズの戦略分析をしていきます。
この記事では以下のことをまとめています。
- チーム紹介
- スタメン予想 ローテーション予想
- 補強ポイント
- チーム戦略と課題
- 2025注目ポイント
- 関連記事
補強情報は随時追記していきます。
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・チーム紹介
本拠地: バンテリンドーム ナゴヤ(愛知県名古屋市東区大幸南一丁目1番1号)
監督: 井上一樹 (1年目)
2024年成績: セ・リーグ6位(60勝75敗8分 勝率444)
過去10年のチーム成績
年数 | 監督 | 順位 | 勝敗 |
2004年 | 落合博満 | 1位 | 79勝56敗3分 |
2005年 | 2位 | 79勝66敗1分 | |
2006年 | 1位 | 87勝54敗5分 | |
2007年 | 2位 | 78勝64敗2分 | |
2008年 | 3位 | 71勝68敗5分 | |
2009年 | 2位 | 81勝62敗1分 | |
2010年 | 1位 | 79勝62敗3分 | |
2011年 | 1位 | 75勝59敗10分 | |
2012年 | 高木守道 | 2位 | 75勝53敗16分 |
2013年 | 4位 | 64勝77敗3分 | |
2014年 | 谷繁元信 | 4位 | 67勝73敗4分 |
2015年 | 5位 | 62勝77敗4分 | |
2016年 | 6位 | 58勝82敗3分 | |
2017年 | 森繁和 | 5位 | 59勝79敗5分 |
2018年 | 5位 | 63勝78敗2分 | |
2019年 | 与田剛 | 5位 | 68勝73敗2分 |
2020年 | 3位 | 60勝55敗5分 | |
2021年 | 5位 | 55勝71敗17分 | |
2022年 | 立浪和義 | 6位 | 66勝75敗2分 |
2023年 | 6位 | 56勝82敗5分 | |
2024年 | 6位 | 60勝75敗8分 |
・2024シーズンプレイバック
・チーム全体
ミスタードラゴンズ立浪和義氏を監督に迎えて3年目。2年連続の最下位からの巻き返しは簡単なものではなかった。終わってみれば3年連続の最下位。立浪監督もユニフォームを脱ぐ形となってしまった。
開幕スタートは好調だった。4月9日には、2891日ぶりの単独首位に躍り出る。誰もが強いドラゴンズが戻ってきたと期待を寄せた。しかし長続きしないのが近年のドラゴンズ。6連勝したかと思えば、5連敗。その後も上昇は見られない。7月にはAクラスまで、3.5ゲーム差まで追い上げるが、結果をみれば3年連続最下位に終わってしまった。
・世代交代が見えた野手陣
4番候補として期待を寄せた中田翔選手は相次ぐ怪我により離脱。2年連続でリードオフマンとして活躍している岡林選手も3年目のジンクスにハマってしまいスランプ。特に岡林の離脱は立浪監督も想定していなかっただろう。新外国人のディッカーソンも期待された成績は残せなかった。補強組で活躍した選手は、板山選手、山本選手だろう。チームのバックアップ要員はもちろん、スタメンでも活躍をしてドラゴンズに欠かせない選手となった。
安定感が出た細川選手。チームの打率、本塁打、打点、安打はトップ。2年連続で20本塁打以上を達成しており、安定感が出てきた。サードには中距離砲の福永選手が成長を見せ、ショートの村松選手も守備に安定感が出てきた。2022年ドラフト組が成長しており、このまま順調に世代交代に移りたい。
残念なのはチームの戦略として足を使った攻撃が少ない。盗塁数の最多は岡林選手の10盗塁。足を使える選手が多いだけにここはオフにしっかり練習したいところ。近年のドラゴンズに弱いのは、逆転することができない部分。先制されてしまうと一気に勝率も下がってしまう。得点を奪うためには、1点を貪欲に奪う姿勢を身につけてほしい。
・エースの座を射止める高橋宏斗
投手陣に目を向けると、春季キャンプでは揃っていた先発候補もシーズンが開幕すると足りなくなってしまう。そんな中で高橋投手が順調に成長。12勝4敗で初の二桁勝利をマーク。最優秀防御率のタイトルも獲得した。
若手では、育成から支配下された松木平投手がプロ初勝利をマーク。楽しみな存在だ。
小笠原慎之介投手がメジャー挑戦を発表しただけに、先発投手人のコマが圧倒的に足りない。
中継ぎでは松山投手が最優秀中継ぎ賞を受賞。ドラゴンズの中継ぎ陣の安定度は12球団トップだろう。絶対的守護神のライデル・マルティネス投手の安定感は抜群だった。そのライデルが巨人への移籍。9回にマウンドに立つのは誰かにも注目したい。
・2025シーズン 補強状況
退団選手
上田洸太朗投手
竹内龍臣投手
加藤翼投手
垣越建伸投手
中島宏之選手
三好大倫選手
石森大誠投手
加藤竜馬投手→育成契約(野手)
福島章太投手
フェリス投手
アルバレス投手
ディカーソン選手
ライデル・マルティネス投手
福谷浩司投手
入団選手
2024年ドラフト会議指名選手一覧
1. 金丸夢斗(かねまる ゆめと)
• 所属:関西大学
• ポジション:投手
• 特徴:アマチュアNo.1左腕。MAX154km/hの速球と多彩な変化球が武器。
2. 吉田聖弥(よしだ せいや)
• 所属:西濃運輸
• ポジション:投手
• 特徴:本格派左腕。球威とコントロールに定評あり。
3. 森駿太(もり しゅんた)
• 所属:桐光学園高校
• ポジション:内野手
• 特徴:高校通算48本塁打を記録した大型スラッガー。
4. 石伊雄太(いしい ゆうた)
• 所属:日本生命
• ポジション:捕手
• 特徴:強肩とパンチ力ある打撃が魅力。
5. 高橋幸佑(たかはし こうすけ)
• 所属:北照高校
• ポジション:投手
• 特徴:クレバーでタフな左腕。
6. 有馬恵叶(ありま けいと)
• 所属:聖カタリナ学園高校
• ポジション:投手
• 特徴:長身から投げ込む角度ある直球が持ち味。
育成選手
1. 中村奈一輝(なかむら ないき)
• 所属:宮崎商業高校
• ポジション:内野手
• 特徴:俊足・強肩の大型内野手。成長に期待。
2. 井上剣也(いのうえ けんや)
• 所属:鹿児島実業高校
• ポジション:投手
• 特徴:MAX150km/hの剛腕。課題は制球力。
新外国人
カイル・マラー(カイル・ミュラー)
- ポジション: 投手
- 国籍: アメリカ合衆国
- 勇気: 1997年10月7日(27歳)
- 投打: 右投げ・右投げ
- 身長・体重:201cm、118kg
- 出場選手:アトランタ・ブレーブス(2016~2022)、オークランド・アスレチックス(2023・2024)
- コメント: 「中日ドラゴンズならではにとても嬉しいです。試合に投げること、そして日本文化をもっと学ぶのが待ちきれません。ほとんどの試合に勝てるよう、一生懸命頑張ります。」
ジェイソン・ボスラー(ジェイソン・ボスラー)
- ポジション: 内野手
- 国籍: アメリカ合衆国
- 勇気: 1993年9月6日(31歳)
- 投打: 右 左
- 身長・体重: 185cm、95kg
- 長編:サンフランシスコ・ジャイアンツ(2021~2022)、シンシナティ・レッズ(2023)
- コメント: 「中日ドラゴンズでプレーできることを楽しみにしています。
ランディ・マルティネス(Randy Martinez)
- ポジション:投手(育成選手)
- 国籍: ドミニカ共和国
- 勇気: 1997年12月18日(27歳)
- 投打: 右投げ・右打ち
- **身長・体重
他球団からの補強
三浦瑞樹(ソフトバンク)
- 名前:三浦瑞樹(みうらみずき)
- 国籍: 日本
- 勇気: 1998年8月8日(26歳)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投げ・右打ち
- 身長・体重: 180cm、90kg
- 2017年:福岡ソフトバンクホークスに育成選手として入団
- 2018年:支配下選手に昇格
- ソフトバンクホークス(2017~2024):
- 主に中継ぎ投手として活躍
- 安定した投球と変化球で評価
伊藤 茉央(中日ドラゴンズ移籍)
- 名前:伊藤 茉央(いとう まお)
- 勇気: 2000年11月19日(24歳)
- 出身地: 福島県
- ポジション: 投手
- 投打: 右投げ・左打ち
- 身長・体重: 176cm、80kg
経歴
- 出身校:喜多方高等学校 → 東京農業大学北海道オホーツク
- 2022年:ドラフト4位で東北楽天ゴールデンイーグルス参加団
- 2024年12月: 現役指名で中日ドラゴンズに移籍
プロ入りからの成績
- 2023年シーズン:
- 1軍入りし、25試合に登板
- 1勝0敗3ホールド、防御率3.27
- プロ初勝利を挙げる
・スタメン予想 ローテーション予想
2025年スタメン予想
1番(中)岡林勇希
2番(遊)村松開人
3番(二)福永裕基
4番 (右) 細川成也
5番(三)石川昂弥
6番(一)ボスラー
7番(左)カリステ
8番(捕)石橋康太
9番(投)高橋宏斗
大分厚みのあるスタメンを組めるようになってきたのではないかと思うファンも多いだろう。3年活躍できて一人前と言われるプロ野球。心配なのには確実に計算できる選手はいないが、その分爆発力を秘めている。
🔸捕手
◎石橋康太
◯木下拓哉
▲石伊雄太 宇佐見慎吾、加藤匠馬
もうそろそろ出てきてもらわないといけない石橋康太を正捕手に推したい。打撃面に関しては、パンチ力もありながらバントも確実にこなすことができる。石橋が8番に座るようになれば、打線に更に厚みが増すだろう。問題は守備面で特に肩。昨シーズンもチャンスがありながら1試合で4盗塁を許してしまい、立浪前監督の期待を裏切る結果となった。2軍で見守ってきた井上監督は、オフシーズン再びウインターリーグに参加を促す。なんとか殻を破れと期待を込めての2年連続の修行となった。リード面は投手陣からも評価が高い。オープン戦からスローイングに注目したい。
FA宣言からの残留となった木下拓哉も黙ってはいない。昨年シーズンは不完全燃焼だったがまだまだレギュラーとしてできるはず。パンチ力のある打撃とスローイングの改善が課題か。
世代交代の期待がかかる石橋、山浅、味谷が伸び悩む中、指名した日本生命の石伊雄太。打撃に課題はあるが、守備面は社会人野球でもトップクラス。1軍キャンプスタートも決定しており、井上監督も期待していることだろう。いきなりの抜擢があっても不思議ではない。宇佐見、加藤は実績は十分。捕手陣は誰がスタメンマスクをかぶっていても不思議ではないだろう。
🔸一塁
◎ボスラー
◯中田翔
▲カリステ、細川成也、石川昂弥
新外国人として、期待を寄せるボスラーを一番手とみる。24年3Aで31本塁打を放った長距離ヒッター。ドラゴンズとしても欲しかったパワー型の助っ人選手だろう。この選手がスタメンに固定されれば、打線にさらなる怖さが増す。
2年契約最終年の中田翔も黙ってはいない。昨年は序盤こそ良いスタートを切ったが、左足首に自打球を当てて戦線離脱。その後も腰痛の悪化により戦線離脱。不完全燃焼に終わってしまった。オフには腰痛を防ぐために減量に成功しており、今年にかける思いは強い。中田翔がスタメンとなれば、ボスラーが左翼手に回るケースも考えられるだろう。
オプションとしてカリステ、細川成也の一塁起用もありえる。
🔸二塁
◎福永裕基
◯田中幹也
▲板山祐太郎、山本泰寛、
三塁固定と思われた、福永裕基の二塁手再コンバートが井上監督の構想だ。打線の打撃力アップを考えてのことだろうが、本人もやる気満々。規定打席未達成ながら、ツーベースを22本、得点圏打率3割越えは、クリーンナップに置いて打点を稼いでもらいたい。
2番手として忍者のような守備範囲を持つ田中幹也が控える。肩の違和感と戦ってきた全シーズンは本当の意味での全力プレーは解禁されなかった。今シーズンは頭から戻る帰塁も解禁する予定で、田中の持ち味である盗塁や走塁にもらしさが見えるだろう。福永が三塁に回れば、二塁は田中が守る可能性が高いが、報道によればショートを守る可能性もあるという。
板山祐太郎、山本泰寛も実績は昨シーズンで証明済み。
🔸三塁
◎石川昂弥
◯高橋周平
▲福永裕基
石川昂弥はサード固定と井上監督は明言。守備面に不安は残るが、そろそろ竜の主砲に目覚めてほしいと誰もが願っている。一番は怪我の多さだ。シーズンオフの秋季キャンプでも手首を痛めてしまい、十分な練習ができなかった。それでも井上監督の期待は大きく1軍キャンプスタート予定。新コーチの松中コーチの指導で素質開花なるか。
残留した高橋周平の奮起に期待したい。昨シーズンの序盤はチームの核となる働きをしてただけに、怪我による離脱は本人もチームとしても痛かった。チームも高橋が離脱後、失速してしまった。今シーズンもオープン戦から一発回答のアピールが求められる。
🔸遊撃手
◎村松開人
◯田中幹也
▲土田龍空、辻本倫太郎、ロドリゲス
遊撃手として昨シーズン109試合に出場した村松開人選手。規定打席には届かなかったが、打撃と守備力の成長が十分伝わったシーズンだっただろう。改善点は、得点圏打率の195。得点力不足のドラゴンズにとって致命的過ぎる数字だ。
田中幹也のショートへの起用の報道もある。肩に不安のある田中だったが準備万全。ショート起用が現実的になれば戦力にも厚みが増すだろう。
一時はレギュラーを掴みかけた土田、2年目の辻本、昨シーズン開幕スタメンだったロドリゲスもチャンスは十分るだろう。
🔸左翼手
◎カリステ
◯ブライト健太
▲大島洋平、鵜飼航丞
助っ人して有能なカリステも3年目のシーズンを迎える。ユーティリティプライヤーとして毎年チームの穴を埋める活躍は本当に心強い。勝負強さもあり、カリステが7番あたりを打てるような打線ならどこからでも得点が生まれるだろう。今シーズンはレギュラーとしてタイトルを狙うぐらい暴れてほしい。
未だ眠る身体能力はいつ目覚めるのか。昨シーズンプロ初ホームランを放ったブライト健太。身体能力は日本ハムの万波ぐらいの爆発力を持っている。元気があるブライトがレギュラーとなれば、チームの雰囲気は一気に明るくなるだろう。せめてベンチにとは言わず、一気にレギュラーを掴みたい。
ベテランの大島もまだまだ衰えを感じない。飛距離12球団トップクラスの鵜飼は、背番号を66にしてブレークを狙う。
🔸中翼手
◎岡林勇希
◯濱将乃介
▲尾田剛樹
レギュラー3年目だった昨シーズンは、怪我の影響もあり思うような成績は残せなかった岡林勇希。それでも後半戦から調子を取り戻し、岡林らしさが見えた。竜のリードオフマンとして最多安打のタイトルをもう一度目指してほしい。
外野にコンバートされた昨シーズンは、2軍で積極的に起用され99試合に出場した濱。しかし1軍への出場はなかった。走攻守3拍子揃ったバランス型でまずは、岡林のバックアップを目指す。
代走として主に起用された尾田もセンター候補の一人だ。
🔸右翼手
◎細川成也
◯上林誠知
▲駿太、川越誠司
野手として絶対外せない選手として一人挙げるなら細川成也だろう。2年連続の20本塁打超えを達成して自身初のベストナインを獲得した。4番として30本塁打、100打点を期待したい。
戦力外からの巻き返しを誓った上林だったが、やはり怪我の影響で離脱してしまった。ソフトバンク時代に見せた上林らしさを見せてほしいところだ。
守備固めの駿太、打撃の川越はスタメン組をバックアップしたい。
ドラゴンズ投手陣の全力分析
先発ローテーション
🔸当確
高橋宏斗
🔸候補
柳裕也、松木平優太、大野雄大、梅津晃大、
仲地礼亜、松葉貴大、涌井秀章、根尾昂、
カイル・マラー、メヒア、金丸夢斗、吉田聖弥
福谷浩司がFAで日本ハムへ。小笠原慎之介もまだ決まっていないが、いなくなると考えて動くしない。当確として挙げられるのが高橋宏斗しかいないのは不安材料だ。高橋は昨シーズン12勝をマークして、最優秀防御率を獲得した。今シーズンも期待通りの投球が見られるだろう。
候補としては、復活をかける、柳裕也と大野雄大。井上監督がハートの問題と課題を挙げた梅津晃大。昨年育成からブレイクした松木平。定時帰りの松葉貴大。ベテランの涌井秀章。根尾昂のポジションは、流動的でリリーフの可能性もある。新人二人がどのように絡んでくるのかにも注目したい。
リリーフ陣
勝利の方程式
清水達也、齋藤綱記、藤嶋健人
⇩
松山晋也
絶対的守護神ライデル・マルティネスが巨人へ移籍。不動のポジションが空いただけに、誰が守護神として座るかを考えなければいけない。筆頭候補は、松山晋也。気持ちを全面的に出すタイプでいかにも守護神向き。本人も入団から守護神の座を狙っていたようで、絶好のチャンスが回ってきた。昨シーズン、最優秀中継賞を獲得した勢いで一気に守護神獲得を狙う。
松山までの繋ぎはどうするのか。清水達也、齋藤綱記、藤嶋健人を挙げたい。
3年連続50試合以上の登板を果たした清水は、昨シーズンの防御率1.40を記録。抜群の安定感でチームを支えていた。先発転向の噂もあるが、本人は守護神にも興味があり。今シーズンもリリーフとしてプレーか。
齋藤は、貴重な左のリリーフとして昨シーズンは56試合に登板。移籍しての2年は期待通りの活躍を見せている。今年はワンポイントか、それとも勝利の方程式に入るのかに注目.
便利屋と言われた藤嶋の安定感は抜群。3年連続50試合以上に登板。そのタフさにどれだけ助けられてきただろうか。7回当たりを任せられるのではと予測する。
他にも勝野、橋本、岩嵜、祖父江、福、梅野が後ろを支える。
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