Mr.ドラゴンズ立浪和義氏が監督に就任して2シーズン目。最下位からの巻き返しを狙った2023シーズン。主力の京田陽太、阿部寿樹の二遊間を放出。大胆な改革を行なった。新外国人として立浪監督自ら視察に。大砲候補のアキーノ、内野ならどこでも守れるカリステ、日本での実績も十分のアルモンテを獲得した。ドラフトでも即戦力内野手を多く指名してチーム改革を進めていく。
しかし開幕直前、8回を任していた前年の最優秀中継ぎ投手であるロドリゲス投手がまさかの亡命。勝利の方程式の崩壊はチームに大打撃を与える。その影響により、開幕戦からエース小笠原が140球以上投げる異常事態となった。打撃陣も前年通り、チャンスに弱く、得点を奪うことができない。それどころか、走塁、守備でのミスが目立ち、二遊間を固定することもできない。全体的なレベルアップが必要であると痛感したシーズンだった。
2024シーズンは立浪監督にとって最終シーズンでもある。2年連続最下位から這い上がり、Aクラス、優勝へ導くことができるのか。あとがない立浪監督の手腕が問われるシーズンになりそうだ。
球団も3年目の立浪監督をバックアップするために戦力補強を進める。出場機会を求めオプトアウトを行使して巨人を退団した中田翔。実績豊富で代打の切り札として期待される中島宏之。過去には22本塁打を記録している上林誠知などを獲得。新外国人として立浪監督の要望通り率を残せそうなアレックス・ディカーソンを獲得した。
2023年戦力分析はこちら
【野球】2023 中日ドラゴンズ戦力分析 開幕戦のスタメンは? 先発ローテーションは? 徹底予想
この記事はアフィリエイト広告を利用しています。
この記事では以下のことをまとめています。
・退団選手、入団選手、チーム編成
・2024 中日ドラゴンズ戦力分析
・2024 開幕スタメン最新版
・2024 中日ドラゴンズ開幕スタメン予想
・2024 中日ドラゴンズ先発ローテーション
・退団選手、入団選手、チーム編成
2023-2024 退団スタッフ、新規スタッフ
コーチ陣 | |
荒木雅博 1軍内野守備走塁コーチ | 退団 |
西山秀二 1軍バッテリーコーチ | 退団 |
中村紀洋 1軍打撃コーチ | 退団 |
大野奨太 バッテリーコーチ | 就任 |
福田永将 打撃コーチ | 就任 |
堂上直倫 内野守備走塁コーチ | 就任 |
2023-2024 退団選手 入団選手
選手一覧 | |
退団 | 入団 |
岡野祐一郎投手 | 中田翔内野手 |
松田亘哲(育成)投手 | 中島宏之内野手 |
ロドリゲス投手 | 山本泰寛内野手 |
伊藤康祐外野手 | 上林誠知外野手 |
アキーノ外野手 | 板山祐太郎外野手(育成) |
アルモンテ外野手 | ディカーソン外野手 |
溝脇隼人内野手 | ロドリゲス内野手(育成) |
レビーラ内野手 | モニエル内野手(育成) |
ガルシア外野手 | 梅野雄吾投手 |
2024シーズン体制一覧
1軍 | ||
監督 | 73 | 立浪和義 |
ヘッドコーチ | 88 | 片岡篤史 |
投手コーチ | 76 | 大塚晶文 |
投手コーチ | 83 | 山井大介 |
打撃コーチ | 75 | 和田一浩 |
打撃コーチ | 86 | 上田佳範 |
捕手コーチ | 80 | 小田幸平 |
内野守備走塁コーチ | 71 | 堂上直倫 |
外野守備走塁コーチ | 79 | 大西崇之 |
2軍 | ||
監督 | 89 | 井上一樹 |
投手兼育成コーチ | 77 | 落合英二 |
投手コーチ | 82 | 浅尾拓也 |
打撃コーチ | 78 | 森野将彦 |
打撃コーチ | 84 | 福田永将 |
捕手コーチ | 72 | 大野奨太 |
内野守備走塁コーチ | 81 | 森越裕人 |
外野守備走塁コーチ | 87 | 中村豊 |
育成野手コーチ | 85 | 渡邊博幸 |
2023年 中日ドラゴンズ ドラフト会議
1位 | 草加勝投手 | 亜細亜大学 |
2位 | 津田啓史内野手 | 三菱重工East |
3位 | 辻本 倫太郎内野手 | 仙台大 |
4位 | 福田 幸之介投手 | 履正社 |
5位 | 土生 翔太投手 | BCリーグ・茨城 |
6位 | 加藤 竜馬投手 | 東邦ガス |
育成指名 | ||
1位 | 日渡 騰輝捕手 | BCリーグ・茨城 |
2位 | 菊田 翔友投手 | 四国ILplus・愛媛 |
3位 | 尾田 剛樹外野手 | BCリーグ・栃木 |
4位 | 川上 理偉外野手 | 九州アジアリーグ・大分B |
1位指名で度会隆輝選手(ENEOS)が他球団と重複してまさかの抽選に。3球団競合の末、外してしまい草加勝投手を入札。ロッテとの競合の末、立浪監督が見事引き当てて草加勝投手の入団交渉権を獲得した。
ドラフト1位の草加投手は、即戦力先発として期待される。豊富なスタミナと150kmを超えるストレートが魅力。立浪監督は「先発として期待している」と語った。12球団でもトップクラスの投手陣の中で入ってこれるかどうか。
2位と3位では即戦力内野手である、津田啓史選手、辻本倫太郎選手を指名。2022年のドラフトでも2位村松選手、5位濱選手(後に外野手転向)、6位田中選手、7位福永選手、育成で樋口選手と二遊間の選手を多く指名していましたが、シーズンを通して固定することはできなかった。立浪監督の意図としては、なんとか二遊間を固定したいという思いがあるのではないか。編成的な偏りはあるものの、立浪監督の最終年と噂されているため即戦力に踏み切った。
2位の津田選手は、今シーズンは不調の時期もあったが、中日スカウトが総合的には度会選手より上と評価。横浜高校では、度会選手と二遊間を組んでいた。堅実的な守備と50m5秒9の俊足の持ち主。パンチ力もあり津田選手本人もトリプルスリーを狙う目標を掲げている。
3位の辻本 倫太郎内野手選手は、ダイナミックな守備が持ち味。元気の良さも売りでドラゴンズの雰囲気を変えてくれそうなスター性のある選手。168cmと小柄ながらもパワーも兼ね備えている。1年目から勝負をかける。
4位福田 幸之介投手は馬力のあるサンスポー。150kmの力のあるストレートが魅力。まずはファームで間隔を開けながら登板して体づくりに専念してほしい。
5位土生 翔太投手は独立リーグからの指名。巨人3軍相手に登板した試合で好投して注目を集めた。150kmを超えるストレートが魅力。将来はクローザーを目指すため、即戦力リリーフとして期待される。
6位加藤竜馬投手はストレートがカットする点が魅力。社会人時代には主にリリーフとして登板。こちらも即戦力リリーフ投手として期待がかかる。
育成ドラフトでは1位で足りていないキャッチャーの日渡 騰輝捕手を含む4人を指名した。2023シーズンは松山投手、樋口選手が支配下登録されているだけに支配下を目指したい。
2024 中日ドラゴンズ戦力分析
2023年のシーズン振り返り
中日ドラゴンズ成績
リーグ順位 | 成績 | |
順位 | 6位 | 143試合 56勝82敗5分 |
チーム打率 | 6位 | 234 |
チーム得点 | 6位 | 390 |
チーム本塁打 | 6位 | 71 |
盗塁数 | 5位 | 36 |
出塁率 | 6位 | 285 |
失策数 | 4位 | 79 |
防御率 | 2位 | 3.08 |
失点 | 3位 | 498 |
立浪監督2年目のシーズン、オフには京田陽太、阿部寿樹のこれまで二遊間を任された主軸を放出。龍空選手に目処が立ち、ドラフトでは内野手を多めに指名できたことから立浪監督は思い切った決断を下す。涌井秀章、砂田毅樹の二人の投手を獲得。投手陣の厚みを増すことに成功した。
しかしチーム成績を見ても打撃面での成長が見えなかった。12球団唯一の300点台と不名誉な記録も作ってしまう。打てないならば走塁に駆け回すことも考えたいが、走塁ミスもかなり目立った。野手陣には攻守ともに見えないミスが増えたが、これも若手中心の選手選抜では我慢の時か。
野手陣で誤算だったのが新外国人の不発。アキーノ、アルモンテは共に不発。唯一シーズン終盤に日本の野球に対応できるようになってきたカリステのみ残留となり、アキーノ、アルモンテは退団。2024シーズンも打撃力を上げるためにも新外国人獲得は必須だろう。
この打線の援護のなさに泣いた投手陣。大野雄大の怪我による離脱がありながら、柳裕也、小笠原慎之介、高橋宏斗がチームを引っ張っていた。しかし3人で34敗と大きく負け越し、援護あれば二桁は勝っていただろう。開幕前のロドリゲスの亡命により勝ちパターンが揺らいだのも大きく響いた。
2024シーズンは打撃力はもちろん、全ての面でレベルアップが必要。守備、走塁はもちろんだがやはり、チャンスで一本打てる選手が一人欲しい。
・2024 開幕スタメン最新版
準備中
2024 中日ドラゴンズ 開幕スタメン予想
1番(8) | 岡林勇希 |
2番(4) | 田中幹也 |
3番(7) | ディカーソン |
4番(3) | 中田翔 |
5番(5) | 石川昂弥 |
6番(9) | 細川成也 |
7番(2) | 木下拓哉 |
8番(6) | 村松開人 |
キャッチャー
◎ 木下拓哉
○ 宇佐見真吾
▲ 石橋康太
正捕手として来シーズンも木下拓哉が有力。2023シーズンは怪我もあり不本意な成績に終わったが、まだ正捕手としてチームを引っ張っていく立場。
トレードで加入した宇佐美真吾は長打が魅力。2023シーズンもサヨナラホームランなど印象的なプレーが光った。打撃で起用したければ、ファーストでのスタメンもあるか。
将来の正捕手と期待される石橋康太も順調に成長。初ホームランを打つなど長打力も魅力。オフには侍ジャパンに選ばれるなど若手捕手の中で期待値が高い。まずは春季キャンプを怪我なく過ごしてレギュラー争いに食い込みたい。
ファースト
◎ 中田翔
○ ビシエド
▲ 石川昂弥、宇佐見真吾、細川成也 中島宏之
近年課題となっているファースト。新外国人が有力だろう。立浪監督は、長打力ではなく、コンスタントに得点圏でヒットを打てる中距離ヒッターの獲得を望んでいる。長年ドラゴンズの主砲を務めていたビシエド。外国人枠を外れるが近年は不振に陥っている。3年契約の最終年このままで終わるわけにはいかないだろう。
そんな中、出場機会を求めて巨人を退団した中田翔がドラゴンズへ入団。ファン待望の長距離砲、実績のある中田の加入はチーム力をアップさせる。交渉から即入団したところを見ると、4番ファーストでの起用が確実だろう。入団会見では打点にこだわると言っていた中田がどんな働きを見せるのか注目したい。
石川昂弥の膝の状態によってはファースト起用もある。長打力が魅力の宇佐美、細川のファースト起用もあるか。
セカンド
◎ 田中幹也
○ 龍空、福永裕基
▲ 辻本 倫太郎、石垣雅海
2023シーズンレギュラーとして出場する予定だった田中幹也。オープン戦で肩の負傷により悔しいシーズンとなった。怪我は順調に回復しており、春季キャンプでは本体に合流できる見込み。二遊間が定まっていないドラゴンズにとって田中の復帰は喜ばしいところ。ドラフトでショートを獲得しているところからセカンドが有力か。
龍空は2023シーズンはショートでスタートしたが、打撃不振により2軍に降格するなど厳しいシーズンとなった。シーズン後半はセカンドでの起用も増えた。守備力は高い数値を持っており、まだまだ伸び代十分。二遊間どちらかでレギュラーを狙う。
フェニックスリーグで流石の打撃を見せた福永裕基。2023シーズンは一時期は新人王の候補にもなっていたが、1軍の壁にぶつかった。ファーストの練習をするなど内野ならどこでも守れるように猛練習に励む。打撃を生かすならサード福永、ファースト石川のプランを考えたい。
サード
◎ 石川昂弥
○ 福永裕基
▲ 高橋周平
竜の不動の4番としてスタメンに名を連ねたい石川昂弥。フェニックスリーグでの怪我も順調に回復中。2023シーズンは怪我明けにも関わらず規定打席に到達した。長打力を武器に得点圏打率を上げてチームを勝利に導くスラッガーとして成長を期待したい。
不振に堕ちっている高橋周平にも期待したい。守備は過去にゴールデングラブにも輝いたこともあるトップクラス。持ち前の打撃を復活させて調子を取り戻せば、チームの活性化にもつながる。
ショート
◎ 村松開人
○ 津田啓史
▲ カリステ、田中幹也、龍空、辻本 倫太郎
フェニックスリーグで打撃好調だった村松開人。主にショートで起用されていたため、首脳陣はセカンドではなくショートで考えているのではないだろうか。
ショート候補として立浪監督の希望でドラフトで指名した津田啓史も食い込んでくるか。
バックアップとして残留したカリステも日本野球界に適応能力を見せている。田中、龍空がショートに回ることもあるだろう。2024シーズンも二遊間の熾烈なレギュラー争いが見れそうだ。
レフト
◎ ディカーソン
○ 大島洋平
▲ ブライト健太、鵜飼航丞
立浪監督が希望していた、「コンタクト能力が高く、率が残せる外国人」。そんな立浪監督が獲得したのがディカーソン。メジャー経験もあり、昨シーズンはアメリカの独立リーグで26本塁打、打率314を記録。ディカーソンが3番に入れば、中田へのつながりにもなるだろう。
2000安打を達成した大島もまだまだ健在。抜群のバットコントロールは衰えを知らない。大島が代打に回れば手薄な代打陣にも厚みが増す。大島をベンチに追いやるような若手の台頭が必要だ。
フェニックスリーグでも絶好調のブライト健太を推したい。素質型のドラフト1位のブライトもプロ3年目。そろそろ結果が欲しいところだ。長打もありながら持ち前の明るさはチームにとって不可欠。大島洋平という高い壁はあるが、チームを変えるためには新しい起爆剤が必要だ。身体能力抜群のブライト健太がレギュラーを取ればチームの戦力アップにもつながるだろう。
センター
◎ 岡林勇希
○ 濱将乃介
▲ 三好大倫
竜の安打製造機、岡林勇希が不動のセンターへ。2年連続の最多安打は逃したものの、ドラゴンズのリードオフマンとしてチームを引っ張った。侍ジャパンに選ばれ、日本を代表する選手へ成長し続ける。欲を言えば盗塁数を増やしたい。
立浪監督が楽しみと語った濱将乃介は外野手への転向を決断。秋季キャンプでは伸び伸びとしたプレーをみせ、外野手争いに食い込めるか楽しみだ。
ライト
◎ 細川成也
○ 鵜飼航丞
現役ドラフトから這い上がり今ではドラゴンズには欠かせない選手へ成長した細川成也選手。チーム最多のホームラン24本塁打を放った。初めてのフルシーズンだったため後半は成績を落とすことになった。2024シーズンは30本塁打を目指したい。
和田コーチがなんとか素質を開花したいと願っている鵜飼航丞。豪快なスイングから繰り出す打球は魅力を感じるがバットに当たる確率が低い。ウインターリーグへ参加したが成績が出せずに帰国することになった。外野手争いは厳しいが持ち前の長打を武器にレギュラーを掴みたい。
2024 中日ドラゴンズ 先発ローテーション リリーフ陣
先発ローテーション
柳裕也 | 当確 |
小笠原慎之介 | 当確 |
高橋宏斗 | 当確 |
メヒア | 当確 |
大野雄大 | |
涌井秀章 | |
梅津晃大 | |
根尾昂 | |
仲地礼亜 | |
松葉貴大 | |
鈴木博志 | |
草加勝 |
打線の援護のなさに10敗以上の投手が4人。不名誉な記録となった。柳裕也、小笠原慎之介、高橋宏斗、メヒアの先発ローテーション入りは確定だろう。ここに最年長として踏ん張っていた涌井、怪我から復帰の大野も加わる。先発候補で注目なのは根尾昂。シーズン終盤の2試合の先発では流石のピッチング。フェニックスリーグでの3試合の登板も来シーズンへ向けての十分すぎる内容だった。他にも梅津、仲地といった先発候補も控える。充実する投手陣は来シーズンも健在だろう。
リリーフ陣
清水達也 |
祖父江大輔 |
福敬登 |
勝野昌慶 |
砂田毅樹 |
藤嶋健人 |
齋藤綱記 |
松山晋也 |
梅野雄吾 |
フェリス |
マルティネス |
12球団でもトップクラスの投手陣。中でも守護神のライデル・マルティネスの安定感は抜群。ここにどう繋ぐのか勝利の方程式を確率したい。ラインラップを見ても迷ってしまうほど豊富なリリーフ陣。リリーフ転向で開花した勝野、新人ながら抜群の安定感を見せた松山あたりが勝利の方程式候補か。最終試合で試合を締めた藤嶋の安定感も抜群なだけにどのような勝利の方程式を作っていくのか楽しみだ。
コメント